サザエ祭りである。
スーパーで生きたサザエが4個で700円。
半額で350円。
『お刺身にもなります!』店員さんの一声に奥様が買ってきてくれた。
画像は3個分。
今宵は美味いお酒になりそうだ。
コリコリの身の部分がお刺身。
玄人が好む肝の部分はバターソテー。
『頂きます。』
『このコリコリとほのかな磯の風味、噛めば噛むほど旨味が!!!』
気分はグルメレポーター。
深夜2時。
独り言が静かなリビングに響く。寂しいけど旨い。
サザエのお刺身が350円で食せるとは。居酒屋で如何にコストがかかるか思い知らされる。
次は肝だ。内臓か?玄人は大好き苦旨な部分。
『頂きます。』
『このほのかな苦み。そして濃い旨味。お口に残る少しの砂。』
ジャリジャリ言いながら噛む。
『砂抜けてないね。』
一人で呟くも反応してくれる皆は2階で快眠中。
まぁ慣れっ子さ。
『ちょっとぐらいの砂ならば残さずに全部食べてやる~♪』
一人サザエ祭りはこうして静かにも楽しく美味しく幕を閉じた。
翌日、サザエの話を奥様から聞く。
サザエをお刺身にするのに簡単には取り出せなかったのだと。
取り出そうとしたら丸い蓋の部分をピタっと閉じられて困ったのだと。
料理の達人であるお義母さんに聞くも、湯がいて取り出す方法しか知らなかったらしい。
4匹中3匹は殻に閉じこもり、1匹は綺麗に取り出せた。
残る3匹の処遇は。
お義母さんのアドバイスにより「トンカチ」で叩き割る事に。
2匹は母が。
1匹は息子が。
生きたままの状態で殻を叩き割る。
中から蠢く姿が出てくる。
その姿はあまりにグロく、写真に残せなかったそうだ。
※画像はイメージです。
その姿を見た息子は『生きてる。パパ食べるの?』
『そうよ。命を頂くってこういう事なのよ』母の言葉はどこまで息子に届いたかは分からない。
分からないけどその後、オムライスを作る際の野菜を切るのを自ら申し出てきたらしい。
自分で取り出したサザエの肝にも初挑戦したらしい。
砂がジャリジャリしたけどちゃんと噛んで食べたって。
『美味しいね!』って。
「いただきます」の語源は諸説あって、頭に冠などを戴く(いただく)、目上の方から物を頂戴するから来ている。
近年では命を頂いて生きているからと説くようになったと諸説ある。
食育食育とよく聞くようになってから、子供に説明するのに具合が良いから我が家も命を頂くから「いただきます」って言うんだよ。と伝えている。
でも言葉だけでは上手く伝わってなかったんだなとハッキリと分かった。
料理するのを見て、生きてる動植物がどう変わっていくのを見て、体験して分かるものなんだと。ハッキリ分かった。
ただ待ってる間に勝手に出来上がる訳じゃない。
ご飯を作ってくれてる人への感謝。
命を「頂く」感謝。
料理のお手伝いをするのも大事な食育の1つだと気が付いた一人サザエ祭りの翌日。
小学生低学年のうちから料理のお手伝いをして貰う事は非情に大切な事だと思います。
子供が自ら気付く事が沢山あると思います。
何より料理を作るって頭を使うんですよね。
今、冷蔵庫にあるもので作れる物を考える。
買物に行って食材を見て献立を考える。
家族の健康や家計の事までも。
それを小さい頃からやっていれば人の事を考えれる、思いやる気持ちを持てるような気がします。(風呂敷広げすぎですけど。)
勿論、小さい間は親が付き添って、見守る。大事。
無論、旦那である男の方も手伝いましょう。戒め。
それでは
ん~!良い人生を!